剣道での相手の居着かせ方は?ピンチをチャンスに変えよう!
剣道をやっている人なら居着きは誰しもが経験していると思います。
相手をしっかり見ている筈なのに、いつの間にかあっさり打たれて一本負けしてしまう…。
居着きというのは、簡単に言えば試合中に一つのことに心がとらわれて、瞬間的にパッと動くことができなくなった状態のこと。
言い換えれば、相手の動きや隙を見つけられず、十分に自分の力を発揮できていない状態と言えると思います。
相手に動きや攻め、守りで主導権を握られて思うようにならなくなっているわけですね。
居着きを起こしやすい心理状態の時というのは次の4つです。
@相手の動きに驚いたとき
A恐怖が沸き上がった時(恐れてたじろぐ)
B疑心がわき決断が鈍る
C惑い判断が遅れ、動作が俊敏にできない。
要は剣道の戒めの教えである、驚(きょう)、懼(く)、疑(ぎ)、惑(わく)の四戒(シカイ)に陥っているような時と言えるでしょう。
剣道は技や身体的能力だけではなく、精神(心)状態も影響する競技。逆に考えれば、相手の居着かせ方を理解し、戦術に用いれば、ピンチをチャンスに変えることもできるわけです。
例えば、相手の竹刀に自分の竹刀を上から乗せて押さえ動きを止め、居着いたところを面で一本を取る。剣先の攻めで相手を居着かせて、体勢を立て直す前に打つわけです。
相手を居つかせるための戦術には、この他にもいろいろありますが、よく使われるのが一気に間合いを詰めること。
そうすることで相手が驚き、居着いたところを打ちます。具体的には、遠間から右足を大きく踏み出し、その後に左足を小さく継いで一気に間合いを詰めるようにするのです。
継ぎ足で一気に間合いを詰めて驚かせ、体攻めで恐れさせたじろいて居着いたところを面で打つわけです。
剣道で一本勝ちをするためには、居着きはもちろんですが、全ての打突の機会に打ち込めるように、普段から練習しておくことが必要と考えます。
そのためには、できれば指導力に優れた師から、理合(こうやれば必ずこうなるという必然の理)などの基礎的な考えから稽古で心すべきポイントを学ぶことが近道ではないかと思います。